
法界寺
京都市伏見区の住宅街に静然と佇む法界寺。
日野のお薬師さんと親しまれ、安産や授乳へのご利益を授かりに女性の参拝客が絶えないことでも有名です。親鸞聖人生誕の地でもあり、また1月に行われる裸踊りも大きな見どころなのだとか。
今回は法界寺について、ご紹介します。
■法界寺について
法界寺は真言宗醍醐派の古刹で、藤原氏北家にあたる日野家の菩提寺。西国薬師霊場第三十八番の札所でもあります。弘仁13(822)年に藤原家宗が天台宗の開祖・最澄作の薬師如来の小像をおまつりしたのをはじまりとし、後の永承6(1051)年に日野資業(すけなり)がつくった薬師如来像の胎内に、代々伝えられたこの小像を収めて薬師堂を建てたのが正式なお寺の建立といわれています。
また、平安後期の阿弥陀信仰の高まりや末法思想の普及にともない、阿弥陀堂(国宝指定)が建てられました。その堂内には平等院鳳凰堂の阿弥陀如来像と似た高さ2.8メートルの阿弥陀如来像(国宝指定)や、日本で一番古い壁画として重要文化財にも指定されている天人壁画が描かれています。
■親鸞聖人が幼少期を過ごした場所
ここ法界寺は、親鸞聖人が9歳まで過ごした場所としても有名です。
親鸞聖人は日野家出身の貴族として、法界寺で誕生しました。幼い頃、阿弥陀如来に手を合わせて篤く信仰していたと伝えられており、幼少期からの信仰心が後に浄土真宗を生み出すこととなったといわれています。
また日野家は、室町幕府八代将軍義政の正室に日野富子が迎えられるなど、足利家との親交も深かったと伝えられています。
■多くの女性が安産・授乳へのご利益を求めて訪れるお寺
別名「日野のお薬師さん」「乳薬師」の愛称で親しまれている、法界寺。
本堂である薬師堂(重要文化財指定)は、阿弥陀堂の横に建てられています。お堂の内陣には秘仏である高さ約80センチメートルの薬師如来像が安置されています。その胎内に最澄作と伝わる約9センチメートルの胎内仏が収められていることから、胎児を宿す女性の姿として、安産や子授け、そして授乳へのご利益を授かりに女性が足しげく訪れる場所として世間に知られるようになりました。
また薬師堂には、「元気な赤ちゃんが生まれますように」「母乳が出ますように」などの願い事が書かれたよだれかけがたくさん奉納されています。

■法界寺裸踊り
江戸時代に始まり、京都市登録民俗無形文化財にも指定されている「法界寺裸踊り」。
まず元旦より14日間本堂の薬師堂にて五穀豊穣、万民快楽、所願成就を祈る修正会法会が行われ、その結願日にあたる1月14日の夜、裸踊りが始まります。寒空の中、精進潔斎し、ふんどし一つを身にまとった成人男性と子どもたちが二組にわかれ、冷水で体を清め、体をもみ合いすり合いながら、両手を頭上高く打ち合わせ、「頂礼(ちょうらい)、頂礼」と連呼しながら、1年の健康を願います。大人たちの踊りは迫力があり、一方子どもたちは寒さに耐えながらも元気いっぱいに踊る姿で見物客の心を和ませるのだとか。
このふんどしは、踊りに参加されている男性の家族や奥さんが出産を控えている場合、洗って腹帯として使うと、安産になる、元気な子どもが誕生すると伝えられています。
いろんな案内に裸踊りの様子が紹介されたことをきっかけに、多くの見物客が訪れるようになったとのこと。また、そこではかす汁の接待なども行われます。

昔は若い女性が安産や授乳のご利益を求めて訪れていましたが、今日では母親が娘の代わりにお参りすることも多いのだとか。
安産や授乳のご利益を授かりたい方は、法界寺を訪れてみてはいかがでしょうか。
アクセス |
京都市営地下鉄東西線「石田」駅下車 徒歩約20分 |
所在地 |
京都市伏見区日野西大道町19 |
拝観料 |
大人・高校生500円 中学生・小人200円 |
参拝時間 |
9時〜17時(10月〜3月は9時〜16時) |
お問い合せ |
075-571-0024 |
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「ほっこり京都生活」の担当をしている平井です。
歴史や伝統が残された京都の街が大好きで、仕事以外でも京都散策を楽しんでいます。
2008年京都検定2級に合格。京都検定で得た知識も活かして、みなさまに京都の魅力をお届けしていきます♪